東京国立博物館で特別展として、興福寺創建1300年記念「国宝 阿修羅展」 が

2009年3月31日(火)〜6月7日(日)で行われます。

これは、奈良・興福寺の中金堂再建事業の一環として計画された展覧会であり、

天平伽藍の復興を目指す興福寺の貴重な文化財の中から約70件が展示されます。

展示されるものは、阿修羅像をはじめとする八部衆像(国宝)、十大弟子像(国宝)、

中金堂基壇から発見された1400点をこえる鎮壇具(国宝)や、

再建される中金堂に安置される薬王・薬上菩薩立像(重要文化財)、四天王立像(重要文化財)などです。

特に、八部衆像(8体)と十大弟子像(現存6体)の全14体が揃って寺外で公開されるのは、史上初めてのことのようです。

このサイトでは、この「国宝 阿修羅展」で展示される仏像などの詳細を調べたものを紹介しています。



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国宝 十大弟子像

国宝 十大弟子像 (じゅうだいでしぞう)
奈良時代・天平6年(734)
奈良・興福寺蔵
2600年程前、インドで仏教をはじめられた釈迦は、成道されて以来45年間にわたって、
インド各地で人々に説法を行なって、多くの弟子を得ました。
生涯、1250人の直弟子がいたとされ、中でも傑出した10人の高弟を十大弟子と呼びます。
10人の名は、経典によって異なるようですが、
興福寺の場合は『維摩詰所説経(ゆいまきっしょせっきょう)』「弟子品(でしぼん)」に説かれる
大迦葉(だいかしょう)、阿那律(あなりつ)、富楼那(ふるな)、迦旃延(かせんえん)、優婆利(うばり)、
羅ご羅(らごら)、舎利弗(しゃりほつ)、目けん連(もくけんれん)、阿難陀(あなんだ)、須菩提(すぼだい)を指します。
乾漆造でいずれも剃髪(ていはつ)し、袈裟(けさ)を着し金剛板をはき、洲浜座に両足をそろえて直立しています。
十大弟子はインド人なのに、これらの像は日本人の顔立ちになっています。

・富楼那像(ふるなぞう)高さ 148.7cm
大勢いた弟子達の中でも、説法が上手で弁舌にすぐれており、説法第一の人と称された。

像はこまやかな襞を造り老貌にする。左肩を引き右肩を出し、右方を見ています。

・迦旃延像(かせんえんぞう)高さ 144.3cm
釈迦にいつもつきそっていたので、釈迦の難解で深遠な教えをよく知り、人々に分かりやすく解説したので、論議第一の人と称された。

他の弟子像は体の動きが少なく、静かにたたずむが、この像は右肩を少し右に出しており、
わずかな体の動きで大きな動きを感じさせます。右を向き、口を開き、歯をのぞかせています。

・羅ご羅像(らごらぞう)高さ 149.4cm
釈迦が出家する以前に、夫人のヤスダラ妃との間に生まれた子であった。
釈迦がさとりを得られ、はじめて故郷のカピラ城に里帰りされた時に弟子となった。

釈迦が定めた決り(戒律(かいりつ))をよく守り、人々の模範となり、戒行(かいぎょう(蜜行(みつぎょう)・忍辱(にんにく)))
第一の人と称された。釈迦の子として、他人から絶えず注目されていることをよく知っていて、
人の2倍も3倍も努力し、また身をつつしんだと言われる。
像は正面を向き、目を閉じ、両手は腹前で袈裟の中につつむようにしています。

・舎利弗像(しゃりほつぞう)高さ 152.7cm
釈迦は舎利弗には一目置き、弟子中の上首に置いた。

学徳にすぐれ、人々の教化に努め、智恵第一の人と称された。
像の袈裟の襞は垂直方向に流れ、直立感を感じさせます。

・目けん連像(もくけんれんぞう) 高さ 148.0cm
地獄で苦しんでいる母を神通(じんつう(超自然的な能力))で救い出したのをはじめ、神通にすぐれていたので、神通第一の人と称された。

羅ご羅の得度(とくど)の際には目けん連が髪を剃り、舎利弗が戒師(かいし)となった。
像は真っ直ぐ前を見て、両手で何かを抱かえ持つように見えます。

・須菩提像(すぼだいぞう)高さ 147.5cm
とらわれのない心、かたよりのない心である「空」を、最もよく理解していたので、解空(げくう)第一の人と称された。

像は大まかな襞に造り、若者の顔にし、左方を見る。




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国宝 十大弟子像
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興福寺創建と中金堂鎮壇具
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国宝阿修羅展は大変混雑
国宝阿修羅展は大変人気で混雑するので時間に余裕を持って行きましょう

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